遺産相続のお悩み
父の財産を相続したが、相続人のうち、母が認知症のため、
保険金の受取や銀行口座の解約に問題はないのだろうか?
父の財産を相続したが、相続人のうち、母が認知症のため、
保険金の受取や銀行口座の解約に問題はないのだろうか?
…ということで、銀行の方からリーガルサポートを紹介してもらったんです。印鑑は私が預かっているので、何とかなるのではと思ってたんですが。だめなんですかねぇ。
母は常々私たちに全部譲ると言ってくれてたのですが。
そうですね、遺産分割の時に意思を確認できない場合、そのまま進めるのは問題になります。ご経験された通り、預金を解約する際の銀行の窓口の人や、不動産の名義書き換え(相続登記)を依頼する司法書士が、家族の中に認知症の人がいるということを知れば、手続きを止めてしまいます。
どうしたらいいんですか?
成年後見人を選任してもらい、ご本人の代理人として遺産分割協議に参加するという方法があります。
後見といっても、まだ会話もできるし母は「譲る」といってるんです。
先ほどお話しした通り、認知症の人がいると、銀行窓口は手続きを止めてしまいます。ご本人さんの判断能力の衰えの程度によっては、ご本人さん単独では難しいことだけを部分的にサポートすることも可能です。保佐や補助という制度です。
ホサ・ホジョ?
判断能力の程度で支援の仕方が3つあるんです↓
そうなんですね。
で、誰が後見人になるんですか?
親族がなる場合もあるんですが、他の相続人が後見人になると、今回のような遺産分割が必要な場合だと、本人と後見人との間で利益相反になるので、後見人とは別途特別代理人の選任が必要になったり、監督人が選任されることになります。なので、今回のケースは、第三者の専門職が後見人になることも検討したほうがよいと考えています。
じゃあ、おたくが後見人になる場合もあると?
私もリーガルサポート所属の司法書士ですが、リーガルサポートに司法書士の紹介依頼を頂ければ、私ではなく、お住まいの地域を担当する経験豊富な司法書士が後見人の候補者となります。
ふ〜ん。質問なんですが、遺産分割について話し合いが済んだら、そのあと後見人さんはどうなるんでしょうか?
高橋さんのお母さんがお亡くなりになるまでサポートします。相続した財産など、本人のために死ぬまで適切に管理しないといけないので、遺産分割協議が終わって一件落着というわけにはいきませんから。
こちらが後見人の主な仕事です↓
なるほどね。
後見人さんとは、なが〜いお付き合いになるわけですね。
成年後見制度とは、認知症や知的障がいのある方など、判断能力が不十分な方々を、法律面や生活面で支援する制度です。
後見人(本人に代わって財産管理や様々な手続きをする人)を選任することで、
介護・福祉サービスや施設との契約、銀行との取引、各種費用の支払い、年金の受給など、
暮らしに関わるさまざまな手続きをサポートできるようになります。
より詳しく知るには、こちらをご覧ください。